今回は最終回ということで、私どもB-EN-Gがお薦めするFlexNetの活用により、どのように自社の競争力をアップするか、全体を総括する形でご紹介したいと思います。
これまでFlexNetの機能や使い方について、ご紹介をしておりますが、これらを総称して私どもは「MES+LES」(※)と呼んでいます。
(※)MES+LES Manufacturing Execution System、Logistics Execution System
従来MESは工場内の工程管理・実行管理に対して有効なソリューションとして位置づけられてきましたが、適用できるアプリケーションパッケージは少なく、多くの日本の製造業のお客様はやむなく独自にスクラッチ開発されてきたのが実情だと思います。
しかしながら、海外や外部への製造委託や分業化が進み、旧来のスクラッチ型MESシステムを拡張して複数拠点のハンドリングと複数拠点間物流をモニタリングし、コントロールすることが難しくなってきています。
スクラッチ型のシステムはひとつの拠点用であれば、自分たちの要望を可能な限り反映でき有効ですが、複数拠点に跨って利用しようとすると、拠点毎の制約や条件の違い、複数拠点間のモノの出入りの把握、またユーザ権限管理等の基盤部分で様々な問題を抱えてしまい、結果として導入コストがかさみ、苦労の割には当初見込んだ導入効果も引き出せないケースが多いようです。
競争力アップの鍵となる複数拠点間連携
なぜ「複数拠点間連携」が難しいのでしょうか。
私どもが見つけた答えのひとつは「複数工場間物流は、複数工場間の工程管理を伴うから」ということです。
物流業の3PL化の波に乗って、一部の製造業では物流外部委託をされていますが、多くのケースは「原材料調達物流または完成品物流」部分であり、製造工程管理を必要としない部分に限られています。物流業は製造業ではありませんから、製造業のコアである製造にまで口出しをすることが難しく、このような現状になっているのだと理解していますが、複数工場間物流は、工場内物流が大きくなったものと理解すれば、MES+LESのコンセプトの延長線上でコントロールが可能であることは、ご理解いただけるかと思います。
こういった複数工場間のプロセスを連携しようと、ERPでは関連会社や海外等への同一アプリケーションの垂直・水平展開の動きをとってきていますが、それ自体の導入にもマスターデータの統合やコード体系の統一等、取り組むべき課題も多い上、それをさらにメッシュの細かい現場の製造工程管理や物流管理へ展開しようとすると、なぜかこれが難しくなります。
ここを解決してくれるのが、FlexNetです。
例えばFlexNetではモノの場所を表現する自分自身の「ロケーションコード」に別項目として「ERP(※)ロケーションコード」を併せ持つことができるようになっています。
(※FlexNetマニュアル表記上は「SAPロケーションコード」ですが、一般のERP、つまりMCFrameやOracleEBSでも同じことで、同様にデータベース項目としては利用可能です)
これは、ERPでは表現に工夫の必要な「モノの細かい場所表現」を補完するためにFlexNet側で特別に作られている機能で、ERPの弱点であるERPを導入している企業範囲だけが管理対象となり、その他は外とのモノの出入り管理ではなく「購買管理」というお金の管理だけになってしまう点を補うことができます。
協力会社やERPを導入していない工場の製造工程・実績・在庫管理をどうするかお悩みのお客様は多く、ここを上手くハンドリングできるかが、成功を左右する重要なポイントになっています。
「見えないものは管理できない」は、言い換えれば「見えるようにすれば、管理・理解できる」ということになり、それが「現場の気づき力」や「改善提案」につながっていき、これが企業の競争力強化施策となっていくのではないでしょうか。
あるERP導入企業では「導入範囲=管理範囲」と規定され、協力会社の工程管理は当然システム管理対象外となり、自社工場内でも原価を取るための区分けと現場のラインごとの区分けが異なった時にその細かいメッシュの対応にも非常に苦労されていました。つまり、メッシュが粗いために結果として細かいところが「見えない管理」になってしまったわけです。
システムにデータという命を吹き込むための仕組み
ERPだけを導入しても、「現場のデータと乖離してしまい、なかなか思うように会社の経営状況がつかめない」というケースがあり、企業外の工程・在庫管理や現場に近い部分の在庫管理をやはり必要としていたというお客様に何社も出会っております。ERP側のデータは集計・集約された形のものがあれば十分なケースが多く、細かい管理は対象外とするかアドオンモジュールとして作り込んだり、他のシステムで補完することが一般的でした。
しかしながらERPを120%使いこなすためには、そこに現場の正確なデータを集計した結果として送り込むことが必要であり、計画系と実行系を理解した上で、それをつなぎこみにかかることが非常に重要になってくるわけです。
私どもB-EN-Gはこういった「つなぐ」ソリューションを、ERPの特に製造分野における知見を活かしてこれまでお客様にご提供して参りましたが、ERP側だけの論理ではなく、現場の運用がきちんと回る仕組みをベストミックスソリューションとしてお届けすることを心がけております。
お客様からの「きちんとした原価を取りたい」や「きちんとした在庫管理を行いたい」というご要望は、ERPの導入だけで果たせるとは限りません。刻々と状況が変化するより現場に近いところで「実行管理・実績把握」を行い、計画に基づいた予実管理を行うことによって、初めて、十分な精度を保ちつつ実現することができるのです。
あるお客様の情報システム部長様からのご指摘で弊社も気がつきましたが、「ERPを120%使いこなすために、システムにデータという命を吹き込むための仕組み」、これが提供できるのが製造・物流実行管理ソリューションである「FlexNet」なのです。
今回は製造業中心のお話をして参りましたが、この管理が最終的に物流に求められ、完成品物流だけでない新しいビジネスへ物流業が乗り出していくためにも、このような管理の仕方を理解して、「製造業が行いたい管理」を3PLのような物流業が国内のみならず国際的にも特殊で複雑な貿易手続きや輸出入品の扱いを含めて行っていくことで、双方の企業価値が高められて、他にはない「サービス・ソリューション」が提供できるのだと考えています。
最後に
これで全6回のご紹介を締めたいと思いますが、ご紹介した部分はまだまだFlexNetの一面に過ぎません。実際にこれに貴社のノウハウという命を吹き込んで、使いこなしてこそ本当のシステム活用となります。そういったシステム活用に際して、貴社の製造・物流を計画系と実行系の両方からグローバル対応も含めてご支援できるのが私どもB-EN-Gです。
是非このソリューションにご興味をお持ちの方は、弊社までお問合せ頂ければ幸いです。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。
(東洋ビジネスエンジニアリング株式会社 プロダクト事業本部 営業部 菅原 一雅 すがわら かずまさ)
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